夏合宿1 まちなかの心のバリアをさぐるフィールドワークを赤湯温泉で
2018年8月31日から9月3日の4日間、山形県置賜地方で夏合宿を開催しました。例年通り、初日は4年生のみで先行して現地入り、卒業論文の中間発表を行う構成です。
山形新幹線で東京から向かい、集合は赤湯駅。毎年なぜか嵐の日にあたってしまう坂倉研夏合宿ですが、今年も東北地方は大雨。置賜はそれほどでもありませんでしたが、山形県北部では水害も発生したようです。
2日間お世話になる枡形屋の広間で卒論の発表。ランチは、翌日フィールドワークでお世話になる飲食店に、挨拶を兼ねてうかがいました。
夕食は、「山映」のおでん定食。
卒論発表は、結局翌日の午前中まで。
二日目の朝に到着した3年生が合流し、会場である南陽市赤湯公民館えくぼプラザへ移動。挨拶とガイダンスを、置賜広域行政事務組合の齋藤拓也さんから。置広のみなさんには、この4日間のコーディネイトで大変お世話になりました。
続いて、山形バリアフリー観光協会の加藤健一さんよりレクチャー。筋ジストロフィーを患い車椅子ユーザーである健一さんは、車椅子のままパラグライダーで飛ぶ「空飛ぶ車椅子社長」。ご自身が病気になってひきこもっていたのは、社会の物理的バリアよりも、自分のなかの「心のバリア」が原因だと気付いたという経験から、障害があってもアクティブに生きていける社会づくりを目指して活動されています。
健一さんが主導して作成された、バリアフリー街歩きMAP。今回のフィールドワークでは、ここに掲載されている店を訪ね、さまざまなバリアを探してくることがテーマ。
フィールドに出る前に、自分たちのなかにある心のバリアを考えてみるワークを実施。
さまざまなバリアを体感するために、自分たちも車椅子ユーザーの視点でまちを体験してみます。社会福祉協議会などからお借りした車椅子。
もう一つは、高齢者擬似体験セット。腰が曲がり、視力や聴力が衰えた状態を擬似的に体験する装具です。
チームに分かれ、まちに出て行きます。
各チーム、まちを歩き、2店舗ずつ取材を行います。
不自由な状態で店内を体験し、物理的なバリアを体感するとともに、
どのような想いで障害のあるかたやお年寄りをお店の方が迎え入れているのか、心のバリアをめぐっていろいろとお話を聞きました。
いつもとは異なる立場と視点でまちや店舗を体感する貴重な経験になりました。
会場に戻ってからは、今日の調査データのまとめ。明日のワークショップで発表するための作業が続きます。
夕食は、取材でもお世話になった「EST」。束の間楽しく美味しい時間。この後、宿に戻り、準備は夜更けまで続きました。