ミラノ工科大学で開催された国際会議PDC26に参加しました。

2026年6月、ミラノ工科大学で開催された国際会議Participatory Design Conference 26に参加しました。2年に一度開催される参加デザインの学会です。

オープニングはミラノトリエンナーレ。イタリアデザインの歴史が展示されています。最近リバイバル気味のソットサスの「カールトン」。

今回のテーマは、Peace, Dialogue, coexistence。ミラノ市の公共空間の参加デザインの事例紹介なども。

フルペーパーのセッション。

こちらは、対話型のエクスプラロタリペーパーのセッション。学会のプログラムはこちら。

ある日の午後は、ミラノ工科大学の和田夏実さんの案内で、草野孔希と一緒にミラノを出て隣の州へ。

鉄道で1時間ちょっとで、ピエモンテ州のアレッサンドリア。人口9万にほどのまちです。

お邪魔したのは、このまちの「地区の家」を訪問するため。地区の家の解説はたとえばこちらを→「地区の家」の登場 イタリア現代都市における「みんなの場所」の復活

使われていなかった元工場をひらき、必要な物品は住民が持ち寄り、ボランティアで運営されている地域の「公共空間」です。カフェやジムが開催されたり、イタリア語の教室が行われたり、住民同士の互助のプラットフォームになっています。

通りを挟んだ向かいにもコミュニティセンター的な場があり、こちらは集会をしたりコワーキングをしたり。この日は若者が多く集っていました。中高生の居場所的な場。

同じ一角には、セカンドハンズも経営しています。不要になった衣料品を持ち寄り、必要とする人に渡す。ただしこちらは、現金を介在した交換。店主の方はファッションデザインを専攻していて、持ち寄られた服のリメイクを行なっているとのこと。カトリックを基盤にしたイタリアの住民の(日本と相対的に)自然で厚みのある地域の関係性を感じたフィールドツアーでした。

カンファレンスに戻り、印象に残ったのはこちらのセッション。「Not-Knowing and Open-Ended Practices in the Pluriverse」。

「参加」といっても、それぞれの立場上なかなか対等にはならない。丁寧にお互いの立ち位置を対話する場づくりや、「わからない」ということがひらく相互への関心やケア的な関わり、そして、一つの解に収斂しないオープンエンドな出口の重要性など、日々の地域の実践や他者との関わりに通じる、本質的で深い議論でした。

2028年の開催地は、マルメ。

次回はぜひ発表できればと思います。