おやまちミニサロン:「まちの保健室」を考える。


『「まちの保健室」を考える』と題して、おやまちサロンのミニ版を行いました。ご縁があっておやまちプロジェクトに関わってくださることになった、地元等々力のふくろうクリニックさんが今回のゲストです。会場は、尾山台中学校。


まずは、ふくろうクリニックの黒谷さんからインプットトーク。訪問診療や地域包括ケアシステムにいついてのお話や、全国の地域医療の場づくりの事例、そして特に、グッドデザイン賞金賞を受賞し、訪問医療の新しい形の拠点として注目されている岐阜県岐南町の「かがやきロッジ」の視察報告をお聞きしました。地域の「新しい健康」を支える生態系づくりを目指して、社屋の4分の3を地域に開放するという斬新な在宅医療クリニックの試み。おやまちメンバーの、大きな刺激を受けました。


山口院長からは、老年医学やこれからの地域医療についてのミニレクチャー。要介護状態に陥る前段階「フレイル」から次の段階にいく前に、しっかり予防をすることが大切で、そのためには「栄養」「身体活動」そして「社会参加」が重要だというお話を伺いました。食や運動の専門家はたくさん医療業界にいるが、社会参加の専門家はいない。そこが、おやまちプロジェクトと一緒にやりたい理由とのこと。


そして後半は「どんなまちの保健室があったらいいか?」をブレインストーミング。


地域の商店街と大学、クリニックと社会福祉協議会、小学校・中学校。違った視点のいろいろな立場の人がわいわいと話し合うことで、次につながる良い機会となりました。


最後はテーブルごとに発表。


おやまちの素敵なところは、新しい地域医療を考えるのではなく、商店街や小中学校の教育をアップデートするのでもなく、それらの「あいだ」にこれまでにない新しい価値をつくっていこうという場が自然にできているところ。今はまだ形の見えない小さな動きですが、ここには本質的なオープンイノベーションがあるのだと実感しました